カニはさまざまな種類があるため、どれを選べばいいのかわからずに、頭を抱えてしまいますよね。
そこで今回は、美味しいカニの選び方やおすすめの購入場所について解説していきます。
カニはどんな基準で選んだら良い?
カニを選ぶ際は、
- カニの種類
- 食べたい部位
- 食べ方
これら3点を意識することで、自分に合うカニを見つけることができます。
また、美味しいカニを見分けるためには、以下のポイントをおさえることも大切です。
- 脚の太い箇所を指で挟んで押した時に、身がぎっしりと感じられるか
- 匂いを嗅いだときに、甘い磯の香りがするか
2つのポイントをクリアしたカニは、新鮮で身がしっかりと詰まったものだといえるでしょう。
カニの種類で選ぶ
こちらでは、代表的な4種類のカニについてご紹介していきます。
特徴やサイズ、相場などをお伝えするので、ぜひ参考にしてください。
※ここで紹介しているカニの相場は「カニはどれくらいの値段のものを買えばいい?種類と食べる人数によって適切なカニの値段を解説します」の情報をもとに算出しています。
ズワイガニ
甲羅が小さく、脚が10本あるズワイガニの身は、繊細な甘みが魅力です。
磯の風味を強く感じられるため、焼きガニで素材の味を楽しむのがおすすめです。カニ味噌も濃厚なので、ぜひ味わってみてください。
また、ズワイガニは水揚げされる地域によって呼称が異なります。
- 松葉ガニ:鳥取県、島根県、兵庫県、京都府と山陰地方で水揚げされた雄ガニ。雌は「親ガニ」。
- 間人ガニ(たいざガニ):京都府の間人港で水揚げされた雄ガニ。雌は「コッペガニ」。
- 津居山ガニ(ついやまガニ):兵庫県の津居山港で水揚げされた雄ガニ。雌は「ゼコガニ」。
- 越前ガニ(えちぜんガニ):越前海岸にある主要港で水揚げされた雄ガニ。雌は「セイコガニ」。
身があまり入っていなく、水っぽいカニといわれていますが、活きの良い紅ズワイガニを口にすればその上品な甘さのとりこになるでしょう。
ちなみに、安価で売られている「紅ズワイガニ」はズワイガニと異なる種類のカニです。
【旬の時期】
日本海側は11〜3月頃、北海道は4〜5月頃です。
【1人前のサイズ】
大体300g前後が1人前の目安ですが、ガッツリと食べたい方は500gを選んでもいいでしょう。
【相場】
大体1kgあたり約8,000〜13,000円で販売されています。
タラバガニ
「とにかくカニの身を堪能したい!」と考えている方におすすめしたいのが、タラバガニです。
脚を広げると1mを超えるサイズになるものもある大型のカニで、プリップリの身がぎっしりと詰まっています。
甲羅も大きいですが、基本的にカニ味噌は食べられず、除去されて販売されているものが多いです。
ボリュームのある身を楽しみたいなら、ぜひしゃぶしゃぶとして召し上がってみてください。
甘い身を堪能した後は、ご飯やラーメン、うどんなどを入れてシメを楽しむのもおすすめです。
【旬の時期】
身の甘みが増す4〜5月頃と、脱皮が終わり身が引き締まる11〜2月頃です。
【1人前のサイズ】
メインとして食べたい場合は、500gを用意しましょう。
【相場】
大体1kgあたり約10,000円~14,000円で販売されています。
毛ガニ
びっしりと毛で覆われており、コロンと丸みを帯びたフォルムが特徴です。
「カニ好きが最終的に辿り着くカニ」といわれるほど、その味は絶品です。
甘い身をしっかりと味わうために、蒸したり茹でたりなどのシンプルな調理方法で食べる方が多いです。
また、毛ガニの魅力はなんといっても濃厚なカニ味噌です。
口の中でトロッと溶けていくカニ味噌は、毛ガニだからこその味わいです。
ただ、毛ガニは他のカニよりもサイズが小さいため、身をほぐすのが大変です。
大人数で食べる際は、身が剥いてあるものを選ぶと良いかもしれません。
【旬の時期】
1年中国内のどこかしらで旬を迎えているので、いつでも美味しい毛ガニを食べることが可能です。
【1人前のサイズ】
カニ味噌が美味しい毛ガニは、600g前後を用意しておけばしっかりとその味を堪能することができるでしょう。
【相場】
大体1kgあたり約8,000円~15,000円で販売されています。
花咲ガニ
北海道の花咲港で主に水揚げされる花咲ガニは、昆布が多く獲れる海域に生息していることから「コンブガニ」ともいわれています。
生きている時の茶色い見た目からは想像もつかないほど、茹でると鮮やかな赤い色になることが特徴です。
身はエビのように弾力のある味わいですが、タラバガニと同じように通常はカニ味噌が除去されています。
北海道では、脚を入れて出汁をとった味噌汁である「鉄砲汁」がよく飲まれています。
漁獲量が少ないのでなかなか出回らないですが、通販サイトなら見つけやすいので、ぜひチェックしてみましょう。
【旬の時期】
7〜9月とカニの中でも珍しい時期に旬を迎えます。年末年始は他のカニを食べ、お中元に花咲ガニを贈るのも素敵かもしれません。
【1人前のサイズ】
大体400〜600gを用意しておけば、存分に花咲ガニを堪能できるでしょう。
【相場】
大体1kgあたり約6,500円~11,000円で販売されています。
食べたい部位で選ぶ
どの部位を食べたいかによって、選ぶカニの種類も変わります。
- 身だけをたっぷりと食べたい
- 濃厚なカニ味噌を堪能したい
など、好みに合わせて選びましょう。
身を食べるならタラバガニか花咲ガニ
タラバガニと花咲ガニは、しっかりとした味わいの身が特徴です。
カニの身をたくさん楽しみたい方は、ぜひこちらのカニを選びましょう。
ちなみに、生きたままのタラバガニと花咲ガニを購入すれば、カニ味噌を食べることも可能です。
ただし、新鮮ではないと美味しくないので、2種類の活きガニを選ぶ時は十分注意してください。
カニ味噌を食べたいなら毛ガニ
カニ味噌を味わいたい方は、ぜひ毛ガニを選びましょう。
濃厚でトロトロとしたカニ味噌は、臭みや苦味が少なく、甘みを存分に感じることができます。
毛ガニのカニ味噌はクセが少ないので、カニ味噌初心者の方や、苦手意識を持っていた方にもおすすめです。
ちびちびとカニ味噌をつつきながら、ゆっくりとお酒を飲めば、冬の素晴らしさを感じられること間違いないでしょう。
カニ味噌は全て食べずに少し残しておいて、残った味噌に日本酒を入れて加熱すれば、カニの風味を存分に味わえる「甲羅酒」が完成します。
「今年の年末年始は、お酒と一緒にカニを堪能したい」と考えている方は、ぜひ毛ガニを選んでみてください。
身とカニ味噌のどちらも食べたいならズワイガニ
「身もカニ味噌も堪能したい」という方なら、ズワイガニがぴったりです。
甘みが強い身と、旨みの深いカニ味噌でカニを存分に堪能できるでしょう。
おすすめの食べ方は、カニ味噌にほぐした身を入れて食べること。
口の中にカニの風味がふわっと広がります。
ズワイガニはもちろん丸ごと購入できますが、脚だけなど部位を選ぶことも可能です。
「カニ味噌は少し苦手」と考えているなら、部位を選んで買ってみましょう。
食べ方で選ぶ
カニを購入する時に悩みがちなのが、「どの状態のカニを選ぶか」ですよね。
買った後の食べ方を考えて、ぴったりのカニを選びましょう。
すぐに食べたいならボイル
ボイルされたカニは、「親戚の集まりですぐに食べたい」「他の料理も用意したいから、カニにあまり手間をかけたくない」という方におすすめです。
解凍した直後に味わえるので、時間がない時も簡単に用意することができます。
ゆっくりと流水で解凍した後は、そのまま食べるのはもちろん、少し表面を炙ってみるのもおすすめです。
炙ることでカニの風味をより楽しめるので、ぜひ挑戦してみてください。
ただ、熱を加えすぎてしまうと身がパサパサになり、せっかくのカニが台無しになってしまいます。
ボイルされたカニは、鍋や焼きガニには適さないので注意しましょう。
カニ鍋や焼きガニで食べるなら生
生のカニは旨みをしっかりと感じられるので、他の食材と合わせても引けをとりません。
冬ならではの料理である鍋にカニを入れることで、驚くほど出汁が染み出してカニの風味を感じられます。
素材そのものを楽しみたいなら、おすすめしたいのは焼きガニ。
オーブントースターにアルミホイルを敷き、カニを乗せて焼くだけで、ホックホクの旨みを味わうことができます。
バターと共に焼き、醤油を少しかけて食べるバター焼きもぜひ味わってみてください。
また生冷凍されているカニは、「刺身用」と書かれている場合のみ生で食べることができます。
刺身用ではない場合は、熱をしっかり通してから楽しんでください。
お刺身で食べるなら活ガニ
とにかく新鮮なカニを食べたいのなら、活ガニを購入してみましょう。
スーパーではなかなかお目にかかれませんが、通販サイトでは取り扱っているところも珍しくありません。
活ガニは自分でさばく手間があるものの、その手間を忘れてしまうほど口に入れた時の感動は大きいです。
特に活ガニのお刺身は、ぎゅぎゅっと甘みの詰まった身が、口の中で溶けていくので、思わず驚いてしまうことでしょう。
毛ガニやズワイガニを購入すれば、お刺身をカニ味噌に付けて食べるという贅沢な楽しみ方もできるので、ぜひチェックしてみてください。
カニはどこで購入するのが正解?
カニを購入する前に知っておきたいこと
購入場所選びに失敗すると、イメージとは全く違ったカニを食べる羽目になる可能性もあります。
- 1kgのカニセットを買ったのに、届いたのはそれよりも明らかに軽いカニだった
- カニの中身がスカスカで、味噌汁の出汁にしかならなかった
- 生臭くて、全て食べきれなかった
このように、辛い経験をしてしまう方も珍しくありません。
事前にきちんと購入場所を確認しておかないと、せっかくのワクワクした気持ちも台無しになってしまいます。
事前に口コミをチェックするべし
結論からお伝えしますと、いい購入場所を見つけるには購入場所の口コミや評判をチェックすることが非常に大切です。
購入しようとしている場所の評判を、公式HPやGoogleの口コミなどで確認してみてください。
この時に意識してほしいのが、良い評価だけに着目しないことです。
良い評価が多くても、同じ内容の悪い口コミをいくつか発見した場合、その店舗はやめておくのが無難です。
評判を確認する時は、良い口コミだけではなく悪い口コミも意識してみてください。
カニを購入できる場所一覧
こちらでは、カニを購入できる場所を4つピックアップしました。
予算や求めるものに合わせて、自分にぴったり合う場所を見つけてください。
スーパー
スーパーのメリットは、家の近所でカニが手に入ることです。
送料もかかりませんし、欲しい時に行けばすぐに購入できるのも魅力的ですね。
また、少量から販売されているので、「1人でゆっくりとカニを食べたい」「つまみに少しだけ食べたい」という方にもぴったりです。
安価なものも多いので、普段の生活でちょっとした贅沢気分を味わうことができます。
ただ、「高級なカニを求める場所」ではないので、身が詰まった美味しいカニを求めて購入すると、がっかりしてしまう可能性もあります。
あまりお金をかけずにカニを食べたいと考えている人であれば、スーパーを選ぶのがおすすめです。
百貨店
西武・そごうや三越などの百貨店でも、カニを購入することができます。
現在、西武の通販では「生ズワイガニが500gあたり5,000円」で販売されていました。(※2020年11月13日時点)
「今年は贅沢にお正月を過ごしたい」と計画している方に、ぴったりの購入場所でしょう。
また、百貨店では年末が近くなるにつれ、物産展を開催するところも増えてきます。
物産展を訪れれば、新鮮なカニを購入した上で、さらにその他の料理も一気に揃えることが可能です。
なかなかお目にかかれないカニが販売されることもあるので、ぜひチェックしてみてください。
市場
市場では、スーパーで見られないような大きさのカニを販売していることも少なくありません。
実物を直接見ることができるので、「いざ開けてみたらひどい状態のカニだった…」となってしまう心配もないでしょう。
また、カニを販売している方達は、その道のプロばかりです。
カニについての知識も豊富ですから、分からないことはその場ですぐ質問できるのもメリットです。
おすすめの食べ方も詳しく教えてもらえるので、予算や希望の食べ方、人数を伝えればぴったりのカニを用意してくれるでしょう。
ただ、年末年始は驚くほどの人であふれるので、時間や日にちを考えて訪れてください。
魚介類専門の通販ショップ
通販ショップ最大の魅力は、家から一歩も出ずに美味しいカニを購入できること。
スーパーなどでは見ることのできない活ガニも販売しているので、高品質のカニを楽しみたい方にぴったりです。
ただ、通販ショップは実際に実物を見ることができないため、「ひどい状態のカニが届いた」というケースも起こりえます。
通販での購入を検討するなら、口コミをしっかり確認した上で、魚介類専門の通販ショップを選びましょう。
さらに、百貨店の催事に出店していたり、メディアで紹介されているなど、実績のある通販ショップならなお安心です。
通販ショップは店舗を構える百貨店などよりも、コストを抑えて高品質のカニを購入できる可能性が高いことも事実です。
口コミ評判の高い通販ショップで、コスパの良いカニを購入してみてください。
まとめ
今回は、美味しいカニの選び方と購入場所についてお伝えしました。
普段口にする機会の少ないカニだからこそ、美味しいものを購入したいですよね。ぜひ今回の記事を参考に、年末年始の食卓を盛り上げてください。